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4つの審判制度

審判とは行政権が行う準司法的作用を言います。特許法は主として以下の4つの審判制度を有しています。すなわち、Ⅰ出願人、特許権者が申し立てる、ⅰ.拒絶査定不服審判、ⅱ.訂正審判及び、Ⅱ.利害関係人が申し立てる、ⅲ.特許無効審判、ⅳ.延長登録無効審判の、4種です。特許法においては、専門的、技術的事項にかかる右分野において、審判を司法審査に前おいて、行政の判断を前置することになっています。そして、審判判断たる行政処分を取消、審決取消訴訟の形で、司法手続きに接続することができます。

審判構造

審判は3~5人の合議対で行い、そのうちの一人が、審判長となります。なお、特許庁長官が合議体を構成する審判員を指定することになります。拒絶査定不服審判および、訂正審判はいずれも、非請求人がおらず、対立構造が生じない査定系審判と呼ばれます。これに対して、特許無効審判、延長登録無効審判は、(事実上の)利害関係人が特許権者を相手方として申し立てる、当事者系審判ということができるでしょう。

審判手続

① 審判請求
審判は、審判請求書の提出により開始されます。審判手続も補正ができます(17条1項)。もっとも、審判請求書の補正は、要旨を変更することができません(131条の2第1項)。もっとも、無効審判以外における審判において、請求の趣旨、理由を変更する場合は、要旨変更にいたっても許されます(131条の2第1項ただし書)。
①の2 無効審判請求書
無効審判請求書には、無効を基礎付ける事実を具体的に特定し、証拠との関係を記載しなければなりません。無根審判請求書の趣旨および理由を変更する補正が、要旨に及ぶ場合、審判長は、Ⅰ.ⅰ.訂正請求により補正の必要が生じた場合か、ⅱ.記載が欠けたことに合理的理由があり、被請求人が補正に同意したときは、Ⅱ.審判が遅延しない限りで、補正を許可できます。
②方式審理
審判請求書は一時的にその形式要件を審査されることになります。形式要件が満たされない場合、相当の期間を定めて、補正が命じられます。補正がされない場合、審判は却下されます。また、審判の請求があったときは、審判長は、被請求権者に対して、相当の期間内に答弁書を提出する機会を付与しなければなりませんが、補正が不可能である場合は、答弁書提出の機会を与えずに、請求を却下できます。
③審理方式
当事者系審判は口頭審理を、査定系審判は書面審理を原則とします。審決は対世効を有し、職権主義が採られます。すなわち、審判長は職権で手続を進行し、職権で証拠調べを行い、証拠保全もできます。また、申し立てられていない理由についても審理でき、これに基づいて審決できます。もっともその場合、審理の結果を通知し、相当な期間を指定して、意見申立ての機会を付与しなければなりません。もっとも、請求人が申し立てない趣旨については、審理できません。
④審決
審判長は、審決に熟したとき、審理終結の通知をします。審決は、この通知を発した日から20日以内にされ、審決によって、手続は終了されます。審決に不服があるものは、審決取消訴訟を提起し、訴訟へと進むことになります。審決取消訴訟は、知財高裁の専属管轄とされます。審決取消訴訟は、審決後、30日以内に提起されなければなりません。この期間内に取消訴訟提起がなければ、審決は確定することになります。

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