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行動展示と知的財産権

旭山動物園の行動展示と、特許権の話。

旭山動物園の行動展示をみて、とても感激しました。とにかく、各動物の性質を知り尽くしたうえで、展示動物に合わせてその行動を引き出し、それを入園者に見せることに徹底した配慮がなされています。まさに、そうした知恵の結晶のような展示器具をみて、これを知的財産と言わずに何を知的財産というのか、という、弁護士ならではの感想を持ちました。

そこで、旭山動物園の行動展示を知的財産権で保護することができるのか、という話になります。

個人的には、既に公表されて何年も経っていますし、今となっては、取得は無理ですが、特許法による保護を受けるという選択肢も、あったのではないかと考えられます。動物の行動展示は、動物の習性を利用していますので、自然法則の利用と言い得ますし、物の発明として展示具に、或いは、動物の習性を利用した展示方法として具体的な行動展示の方法を発明として特許権を取得することは検討に値したのではないかと個人的には考えています。また、そうするだけの価値があるまさに知的財産権を付与されるべき素晴らしい展示器具・方法の工夫だと思いました。

もっとも、旭山動物園は旭川市が運営・管理しており、旭川市旭山動物園条例という条例もあったりします。行動展示器具の開発なども税金と考えられますので、知的財産権を取得せずにさらに広くその知恵を公開し、いわばオープンライセンス(発明・考案は今回のように展示方法を公に公開してしまうと、公知発明等となり、権利付与の要件を欠くことになりますので、必然的に、知的財産権(他者への利用禁止権)付与の機会が失われオープンライセンス(的な)状態となります。)とするのも、十分に合理的な判断であったと考えられます。

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